体験談(2)岩田三枝子さん

体験談(2)岩田三枝子さん

プロフィール

Photo_2 岩田三枝子(いわた・みえこ)。1975年生まれ。東京基督教大学神学部・東京基督神学校・カルヴァン神学校(Th.M. in Moral Theology)・キリスト教学術研究所(Master of Worldview Studies)。現在、東京基督教大学専任講師。担当科目はキリスト教世界観など。  (写真:サクラソウ©千葉光雄)


納得できないこと

初めてキリスト教世界観に出会ったのは、大学2年生の秋。大学で履修した「キリスト教哲学入門」のクラスでした。そのクラスは、私の今までの疑問、当惑を一気に吹き飛ばし、新しい視野を与えてくれました。そのときまで、私は、どうしても納得できないことがありました。高校1年生の時、生涯クリスチャンとして生きていくために、その人生の土台となる聖書を学びたい、と願って、キリスト教の大学の神学部に進学を決めました。そのとき、周囲の多くの人から「神学部にいくのね。将来は、牧師?」と質問されたのです。ところが、当の私は、牧師になるつもりは皆無でした。ただ、人生の土台作りのために、聖書知識をしっかりと身につけたい、と願っていただけです。聖書や神学は牧師になる人のためだけなのだろうか。普通のクリスチャンは、聖書を学ぶ機会はないというのかしら・・・。私は釈然としない思いを抱えたまま、神学部での学びを続けていました。そのような中で、私はキリスト教世界観に出会ったのです。


広義の神学と狭義の神学

冒頭に挙げたクラスで、「広義の神学と狭義の神学」という言葉を教授は用いました。「神論や罪論、また新約学といった科目は、狭義の意味での神学です。しかし、広義の神学があります。それは、神の創造世界についての学び、全てが含まれます。自然神学、数学、社会学、心理学・・・。それらすべては、神が創造し、そして保持しておられます。ですから、そのことを学ぶことは、広い意味で神と神の世界について学ぶことになります。それは、広義の神学です」。


どんな仕事でも、神の働き人

これは、私にとってまったく新しい視点でした。神が世界を創造された、ということは信じていました。けれども、私の中で、「神が世界を創造した」という神学的知識と、実際の日常生活はまったくかけ離れていたのです。私の周りにある豊かな自然はもちろん神の創造。それだけではなく、神が歴史の中で徐々に形作っていかれた、社会のシステムや教育、人間の複雑な心や体の仕組みに関する知恵、法律・・・それらすべても神の創造のみ業!世界についてもっと知れば、神についてもっと知ることができる。そして、それもまた神学なんだ。そして、社会の中で働くクリスチャンは、それがどんな分野の仕事であっても、神の世界で働く神の働き人なんだ。


生活の中に信仰を広げたい

私は、神の世界の豊かさと広さ、深さ、高さを十分に示してくれるこの世界観を日本のクリスチャンたちに伝えたいと願っています。生活の中に信仰を広げていくこと。初めてキリスト教世界観に触れたその日から、これが私にとっての変わらない夢であり、私を突き動かしているパッションであり続けています。

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